一品一様(1枚の製図用紙に組み立て品や製品の図面をすべて描き切る設計方式)がほとんどという「ラクラクハンド」。メビーの導入前にはどのような課題を抱えていたのだろうか。
設計は3D、調達は2D図面の出力という二度手間の課題
川合さま:ラクラクハンドの設計は3D CADを使用しており、社内で製造する部分については3Dデータをそのまま使っていました。しかし、外部のサプライヤーへ発注する場合は、見積もりを取るにしても割り振りするにしても、その時点で2D 図面を出さなくてはなりません。
こういった調達業務の二度手間に、日々「3Dのデータをもっとうまく使えないか?」と自問自答していました。
メビーなら、3Dデータからダイレクトに見積もりが可能
川合さま:メビーを知ったとき、それまでの2Dの図面を新しく描いて複数のサプライヤーへ見積もりを出してもらう…という工程がまるまる削減され、3Dデータだけで見積もりができることにとても魅力を感じました。
設計者の工数が減り楽(らく)になった分、よりお客さまのニーズやお困りの点を解決するために時間を使って、製品や設計の付加価値を高めていってほしいと思っています。
付加価値を提供できるよう、時間を注げるようにしてほしい。
– 川合さま –
– メビー導入 -新たなチャレンジに向けた社内チームの結成
川合さま:まずは社内で、新しいことに前向きに取り組んでくれそうなメンバーに声をかけ、導入検討に向けた4人のチームを作りました。なかでも以前からメビーの使用経験があり、現在ラクラクハンドの設計に携わっている狩野は欠かせない人材で、ぜひにとお願いしてチームに参加してもらいました。
多くの企業でメビーの導入は設計担当者や部署が主導で行っているなか、調達部門からの働きかけは珍しいケースだといえる。設計サイドではこの提案をどのように捉えていたのだろうか。
設計者が本当に「使いやすい」と思えるような環境づくりから
川合さま:あくまでも設計者が使いやすく納得できる作業環境を整えないかぎり、いくら私が一方的にメビーを導入したいといっても受け入れられないだろうなというのは予想していたので、環境整備にはかなり時間をかけました。
狩野さま:設計フロアの社員には、まず、メビーの最大の良さを感じてもらえるよう「設計した3Dデータをそのままアップロードするだけで部品ができる」という体験をしてもらいました。
まずは、「これは便利だね」と感じるところから始めて、その後、メビーを使いこなせるような形や構造をどんどん広げていってほしいと思っています。
メビーの導入後、もっとも効果を感じている点をそれぞれの立場で教えてもらった。
設計後に紙の図面を出す工数がまるごと減り、シームレスな業務が実現
狩野さま:設計者にとって、これまでの部品製作といえば必ず2D図面がつきものでした。しかしメビーを使うと、3Dモデルの設計が終わればデータのままアップロードし、ブラウザ上で見積もりが取れるので調達へ「この型番でお願いします」とオーダーするだけで、シームレスに業務が完結するんですよね。
この、図面を作る工数がそのまま減るというのはかなり大きいですね。私も実感として楽(らく)になりましたし、他の設計担当者もメビーを使い慣れていくほど、より「楽(らく)になった」「良くなった」と感じてくれると思います。
川合さま:そうですよね。従来なら設計後には製図して出図印を押し、束になった用紙を調達グループへ渡す。調達ではそれをサプライヤーへFAXやメールで送るなど、さまざまな工程がありましたが、そういった事務の手間暇もなくなりました。
3年後、5年後には、設計の皆さんから「川合さんありがとう、楽になったよ」と言ってもらえるのを楽しみにしています。
シームレスに業務が完結
図面を作る工数がそのまま減るというのはかなり大きい
– 狩野さま -
楽(らく)して、楽しく、仕事をしてほしい
最後に、川合さまにとって「ラクラクハンド」をひとことで言うと、どんな存在かたずねてみた。
川合さま:やっぱり「楽(らく)」ですね。「楽」って言葉、私はけっこう好きなんです。仕事で楽と言ってしまうと「サボる」とか悪い印象に受け取られがちですが「楽(らく)」は「楽しい」にも変わります。できる部分はラクラクハンドを使ってどんどん楽をしていただきたい。「1人でも多くの皆さまが、楽しくラクラク仕事ができるように」と願っています。
インタビュー協力
アイコクアルファ株式会社
ラクラクハンド事業部 調達グループ
技術職マネージャー
川合 純一郎 さま
ラクラクハンド事業部 設計グループ
狩野俊郎 さま