パナソニック インダストリー株式会社
若手設計者が挑む設計効率化!
meviyとともに実現する、想いを乗せた設備設計

車載CASE、情報通信インフラ、工場省人化の3つの領域を中心に、多様なデバイス・マテリアルを提供するパナソニック インダストリー株式会社。これら製品の生産設備の構想から設計までを担う現場では、納期遵守・少数精鋭での高精度な設計に挑んでいる。そんな中、メカトロニクス分野の生産技術部門では、機械部品を3Dで設計した後に行う2D図面作成をなくすことで、時間のロスやミスの発生をなくしていく風潮が高まっている。

この課題の解決に役立ったのが、機械部品調達のAIプラットフォーム「メビー」だ。メビーの活用には若手設計者も率先して取り組んでおり、部品発注の際に発生していた2D図面の作成時間を大幅に削減しただけではなく、設計知識の向上にも役立てているという。

メカトロニクス事業部 生産技術センターの宇髙さま・中田さま・川田さまに、それぞれの業務におけるメビーの活用方法、仕事のやりがいについて話を伺った。

2025/03/14

meviy の導入効果

これまでの課題
  • 短納期に挑む中で生じる最終納期への焦り
  • 多くの案件を抱える中でのリードタイム短縮
  • 2D図面作成による時間・手間・ミスの発生
導入効果
  • 3Dデータのまま部品手配ができ、2D図面作成による時間・手間・ミスを大幅削減
  • 画面上で加工可否や価格が即時に表示され、設計知識の蓄積に活用

若手が主体的に設計効率化
自ら学び、挑戦を楽しむ

製造業においては常に速さが求められているが、パナソニック インダストリーの生産技術部門もその例外ではない。設計者たちは日々時間と戦いながら、いかに最終納期に間に合わせるか、工夫を重ねている。宇髙さまは、同社メカトロニクス事業部 生産技術センターの門真拠点に所属し、コネクタやスマートフォンに関する生産設備の設計に携わってきた。中田さまも同拠点に在籍し、直近では自動車のシフトレバー用ATスイッチなどの生産設備設計を行った。川田さまは伊勢拠点に所属し、異常時に回路を遮断するEV向けリレーなどの量産設備の機構設計に取り組んでいる。

中田さま:設備の設計が終わった後に、部品の「バラシ」と呼ばれている作業があります。これは各部品を発注するために、3D CADで描いた図面を2D CADで描き直す作業です。この作業に時間がかかり大変でした。

宇髙さま:一つの部品をバラすのにかかる時間が20分だとすると、それが200~300枚あれば1週間以上はかかります。また人が行う作業なので、どんなに簡単な部品でもミスを完全に防ぐことは難しいです。

川田さま:私の勤務する拠点は少数精鋭のため、一人ひとりの抱えている案件の数が多くなりがちです。そのためリードタイムをいかに短縮するかに苦労しています。

一人ひとりが抱える案件が多いため、
リードタイムをいかに短縮するかに苦労しています。
―川田さま―


メビー活用の費用対効果は大きい

メビーでは3D CADデータのままで部品を注文できるので、2D図面を作成する手間をなくすことができ、それにともなう作業ミスも発生しない。このような理由から、パナソニック インダストリーではメビーをフル活用している。

宇髙さま:メビーには、3Dデータのまま部品を手配できる利点があります。そのため、それほど加工が難しくない部品はすべてメビーで手配するようにしています。2D図面を作成する時に生じる作業ミスもゼロになるので、大いに活用させてもらっています。
メビーを使えば、その分だけバラシの時間を削減できるので、費用対効果は非常に大きいと思います。現場には、時間がかかり、ミスも生じるような作業はなくそうという風潮があります。メビーを使った部品手配の管理方法をしっかりと決め、社内の仕組みづくりをすることで、問題なく活用できると思います。

メビーを使えば、その分だけバラシの時間を削減できるので、
費用対効果は非常に大きいと思います。

―宇髙さま―


メビーは設計の知見を蓄積するツールにもなる

メビーによって、多くの加工部品を3Dのまま注文できるようになった。取り組みの中でも特に注目すべきは、ただメビーで手配可能な部品を注文するだけではなく、さらなるメビーの活用により業務効率をもっと向上させようという意識の高さだ。

宇髙さま:最近は複雑な形状もメビーで対応できるようになってきたので、発注部品のうち50%程度はメビーを活用しています。

中田さま:さらに設計自体を“メビーに寄せていく”こともしています。メビーで加工できるような形状にあらかじめ設計しておけば、バラシにかかる時間を減らすことができるからです。

宇髙さま:メビーで発注しようと考えている部品は、あらかじめ3D CAD上で色分けしておくことで、画面を見ればすぐに分かるようにもしています。

メビーの効果は、単に時間短縮やミスの削減にとどまらない。メビーは設計スキルの向上にも貢献している。

中田さま:メビーに3Dデータをアップロードすると、すぐに加工可否がわかります。加工不可の場合は問題のある箇所や理由が表示され、加工できる形状・加工できない形状の判断がつくようになってきます。また、その時点で価格が表示されるので、部品のコスト感覚をつける経験も積むことができます。

メビーを活用すれば、どのような形状だと加工でき、
どの程度の費用がかかるかという、設計に関する経験も積むことができます。
―中田さま―

 

RAPiD Designで設計をもっと便利に
3D CADのiCADアドオンソフトのRAPiD Designを使えば、RAPiD Designから直接メビーへデータを連携して一括見積もりが可能に。また、型番を発行するとiCAD側でもパーツ名をメビーの型番に置き換えることができます。
詳細はこちら https://jp.meviy.misumi-ec.com/info/ja/tips/45587/


ものづくりはおもしろい

3人はまだ若手だが、自主的に工夫して創造的なものづくりに邁進している。

宇髙さま:小さい頃からものづくりが大好きで、考えたものが形になっていくことに非常にやりがいを感じます。

中田さま:自分の考えた設備が思った通りに動いた時はとてもうれしいですね。

川田さま:商品設計の人がどれだけ良い製品を設計されても、製造プロセスがきちんとしていなければ、それを世に出すことはできません。その部分を担えることはやりがいがありますし、自分の想いをその設備に反映できることは非常に楽しいですね。

インタビュー協力
パナソニック インダストリー株式会社
メカトロニクス事業部生産技術センター
宇髙陸玖さま
中田竣さま
川田優作さま

パナソニック インダストリー株式会社について

パナソニックグループにおけるデバイス領域を担当する事業会社。「多様なデバイステクノロジーでより良い未来を切り拓き、豊かな社会に貢献しつづける」をミッションにかかげ、モビリティ社会における環境・安全性要求の高まり、情報化社会の進展にともなうデータ爆発、モノづくりにおける労働力不足などを背景に、継続的な進化が求められる領域に注力し、コンデンサ、電子材料、EVリレーなど、固有の材料技術やプロセス技術で特長の際立つ顧客価値を提供。本社は東京都港区。グローバル従業員数は約41,000人。

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