FAメカニカル部品 meviyの上手な使い方

板金と切削の違いとは?成形方法、加工特性から使い分けまで詳しく解説

部品形状によっては、「板金」と「切削」どちらの加工方法でも製作できる場合があります。各加工の基本的な違いを押さえて、重視する条件と加工特性を踏まえた加工の選択事例もご紹介します。今後の使い分けにぜひお役立てください。

メビーで1分見積もり
メビーで1分見積もり

「板金加工」と「切削加工」 基本的な違い

基本的な項目で2つの加工を比較した結果は以下の通りです。一般的に、板金加工は価格・納期を優先させる場合、切削加工は精度や強度を求める場合に選択されることが多いです。

加工種類 【1】板金加工 【2】切削加工
形状の
成形方法

曲げる

  • 板材を製品形状に合わせて曲げる

切り抜く

  • 板材から製品形状を切り抜く
  • 穴や皿穴、タップは、金型やボール盤などで加工
  • 自由形状の穴や外形などはレーザー加工機などで加工

削る

  • ブロック材から製品形状を削り出す
    形状や材料などに合ったツール(刃物)を回転させて削る
  • フライスやマシニングセンタなどで加工
精度
価格
納期
その他の
特徴
  • 加工できる厚さに制限がある
  • レーザーでの切り抜きは材料が溶けるため、鋭角形状には不向き
  • 切り込み線を入れるスリット形状も可能
  • 薄板(板厚2mm程度まで)であれば、バーリングタップが可能
  • 全方向での精度要求に対応ができる
  • 厚さのある形状や凹凸形状に向いている
  • 折れやすく脆い材料など色々な材質を加工できる

下記のような形状の部品を「板金加工」と「切削加工」で製作しました。
加工方法の違いによる、各部位の特徴と注意点もご紹介します。

 特徴的な仕上がりの差をご紹介!

【1】板金加工

板金加工の写真

【2】切削加工

切削加工の写真

加工方法の違いで、仕上がりにどんな差があるのか?
画像付きでご紹介します!

「板金加工」と「切削加工」 各部位の特徴を比較

表面・切断面・穴部の比較

【表面】
※クリックで拡大

表面拡大

【切断面】
※クリックで拡大

切断面拡大

【穴部】
※クリックで拡大

穴部拡大

加工種類 【1】板金加工 【2】切削加工
特徴
  • 板厚精度、平面度を出す加工(面出し)を行わないため、材料で表面の精度がある程度決まる(後加工も可能だが、高コスト)
  • 体裁面(表面)の指定があり、表裏で仕上がりに差がある
  • 全方向への精度要求に対応できるため、表面・切断面・穴部全ての寸法精度が高い
  • 加工の際に使用した刃物の痕(ツール痕)がある
注意点
  • レーザーで加工する場合、テーパーがつく(※)、穴部には焼け跡(画像の赤枠部)
  • 曲げ加工の際は、型傷が入る(型傷防止金型で防止も可能)
  • 切削加工の中でもフライスや旋削など複数の加工方法があるため、方法により精度差が変わる
  • 加工時に使用するツールにより、仕上がりに差が出る

※レーザー加工での切断は、テーパーがつく。
板厚や材質によって、その影響は異なる。

【板厚によるテーパーの差】
板厚によるテーパーの差のイラスト

板金加工で行われるレーザー加工は、レーザー光を集中させて切断するため、テーパーがつきます。材質や板厚によって、受ける影響に差があります。例えばSUSや鉄に比べてアルミの方が、薄い板厚よりも厚い板厚の方が影響を受けます(右図)。

レーザー加工で開けた穴に丸棒など他の部品を通す予定がある場合は、この点に注意が必要ですが、逆にこの特性を有効利用することで、固定させて抜けないようにすることもできます。

meviy(メビー)なら「板金加工」「切削加工」どちらも即時見積もり
ぜひチェックしてみてください!

「板金加工」と「切削加工」 使い分けのポイント

事例(1)
「距離センサー」や「カメラ」などを取り付けるブラケットが必要な場合

完成図

  • 重量がある「距離センサー」や「カメラ」を取り付ける
  • 常に同じ位置を保つ必要性がある

板金加工

板金加工の場合の完成図

加工誤差があり、直角の精度にばらつきがでるので、位置精度を求める場合は精度が足りない

切削加工

切削加工の場合の完成図

加工精度が高いため、より直角になり、位置精度を保つことができる

精度を求めるときに選択されることが多い切削加工ですが、
でもこんなときありませんか?

事例(2)
ベースに「電源スイッチ」を取り付けるブラケットが必要な場合

完成図

  • 取り付けたい部品は、軽量である「電源スイッチ」
  • 「電源スイッチ」の位置は多少ズレても問題はなく、取りつけさえできればよい

\ おすすめ! /

板金加工

板金加工の場合の完成図

精度が高すぎるかも・・・

切削加工

切削加工の場合の完成図

今まで切削加工で作っていた部品も、高精度である必要がないなら、
納期やコストをカットできるかも!

そこまで精度は必要ない場合もあるかも?

今まで習慣的に切削加工で依頼していた部品も、求める仕様以上の条件で製作依頼をしている可能性があるかもしれません。場合によっては、板金加工での製作に変更するとコストダウンができる例もあります。この機会にぜひお手元の部品でお試しください!

meviy(メビー)は「板金部品」「切削プレート」の比較が簡単!
価格・納期の確認が即時できる!

「meviy(メビー)」では、どちらの加工も見積もりがすぐに確認可能!

今回ご紹介したような、加工で迷う形状部品の場合は、納期と値段を踏まえて判断したいときもあると思います。meviy(メビー)では、3D CADデータをアップロード後、「板金部品」「切削プレート」それぞれの見積もりが即時に確認いただけます。サンプルCADデータをご用意しておりますので、以下の手順に沿ってぜひ見積もりしてみてください!

メビーなら簡単3ステップで機械加工部品の見積もりが可能

3D CADデータがあれば、即時見積もりが可能!
お手元の部品でもぜひお試しください!

メビーで1分見積もり
メビーで1分見積もり