「さあ、プロジェクトを始めてみませんか」と言われても、何から始めていいのかわからないかもしれませんね。プロジェクトの仕組みや方法については、ダウンロードコンテンツで詳しく連載を進めて行きますので、ぜひ、参考にしてください。
さて、これからですが、ブログでは私の想いを、ダウンロードコンテンツでは“より”皆さんにお役にたてる資料になるような情報を伝えていきます。
3DCAD導入プロジェクトを進めている私ですが、そのプロジェクトを始める以前に、社内には既に3DCADが導入されていました。初期の導入作業は終わっています。その先が問題です。私は次の二つの状況(事例)を経験しています。
- 3DCADが全設計者への展開はできているものの、
設計部門以外から見ると、その導入効果を感じるものになっていない。 - 3DCADを全設計者に用意したものの、3DCADを使って設計している人は、ほぼゼロ。導入前のまま2DCADを使っている。
1.抵抗勢力だった私
今となっては、“3DCAD推進者”というタイトル私に付けていただくことがあるのですが、以前お話ししたmeviy ブログ ただ見えてりゃいいっていうものじゃないのです#3のように、かつて3DCAD導入に失敗しています。そんな私なので、全設計者への3DCAD展開を冷やかに思っていました。
「本当に使えるの?」
実設計で3DCADを使い始めた私ですが、当時は3DCADの教育プログラムもないので、先に使い始めた部下にその使い方を教わりました。そんな冷やかに3DCADを見ていた私です。長年使ってきた2DCADにも愛着がありました。そんな私ですから、
「3DCADは2DCADの何倍工数がかかるの?」
「いや~面倒くさい。こんなもん(3DCAD)使えないじゃん」
「きっと、うまくいかないよ」
と思いながらの運用です。なんとなく、自分がやってきた仕事の仕方を否定されるような気持もありましたね。
また本格的な3DCAD導入に加われなかった“やきもち”もあったのかも。おっと、これって“抵抗勢力”ですよね。笑い話のような本当のお話です。
でも3DCADは「使えばわかる」ものでした。よく検討した上での 初期導入~本格導入 でした。「初期導入時に、徹底的なコンサルティングがあった」ということが、導入がうまくいったひとつの要因だったと思います。しかも、メーカー(開発元)による3DCADを技術的にも知り尽くした上でのコンサルティングだったこともその理由になるでしょう。
コンサルティングには費用も時間も費やすことになりますが、その投資は無駄どころか効果があったということです。プロジェクトとして考えれば、ユーザー主導ではなく、ベンダー(メーカー・開発元)主導のプロジェクトの様相でしたが、あるべき姿と現状が分析され、あるべき姿を実現するための運用方法が企画され、初期導入チームが組まれ、導入スケジュールが管理されるというように、粛々と作業が進んでいったというわけです。
その上での設計者全員への3DCAD導入展開だったので、導入・運用すること自体は上手くいったわけですが、3DCAD“抵抗勢力”から3DCAD“賛同者”へと変化していった私も、その効果を感じない部分があったのです。
「3Dでイメージできる設計はすごい!!これはいいぞ」
「でも・・・」
「設計品質が上がっているのかな?」
「やっぱり設計工数は2DCADに比べて多いような気がする」
「せっかく3DCADで設計しているのに、製造現場では2D図面を見ているのって不思議」
「3Dでパーツを設計して、2D図面化して出図しないと加工できないのは当たり前?」
「何だかわからない、何だかおかしい?のかもしれない」
3DCAD導入効果を上げるためのプロジェクト開始となり、ここから「3DCADって何」を学ぶことが始まりました。
2.3DCAD推進者の私
さて、もうひとつの状況ちゃんと3DCADのベンチマークも行っていたようだ。その上で、3DCADの初期導入を行い、私が経験してきていない3DCADのカスタマイズも3DCADを良く知る関連会社(3DCAD開発元ではない)で実施していて、納品もされていたようだ。その上で、全設計者用に3DCADが購入されていたが、なぜか使うことができないでいた。それまで使ってきている2DCADがほぼ100%使われていて、3DCADに興味を示さない3DCAD“無関心層”のような設計者ばかり。
ということで、「3DCADって何」を学んで、実践してきた私は3DCAD“賛同者”から3DCAD“推進者”に変化していました。そして、3DCAD運用を目指したのです。この3DCAD運用化に関わる早々、いきなり、
「3DCADで設計するのは楽じゃないですよね」
「3DCADのメリットってCAMで加工することですよね」
と私に話かけてきた設計者がいました。
「まあ、そうかもしれませんね。でもそれだけではないですけどね」
と私は、答えました。
「ん?何だかわかっているようでわかっていないような人がいるぞ」
「しかもその人だけが“ほぼ”3DCAD使っていて、他の人は“ほぼ”使っていない・・・」
「この人は抵抗勢力?賛同者?」
「なんで3CADを使えないでいるのか調べるしかないな」
ということで、現状把握を始めたことが、ユーザー主導のプロジェクトの始まりです。
3.3DCADのゴールってなんだろう
この二つの状況ですが、前者は効果を、後者は運用開始が目的ですが、最終ゴールは、導入効果を得ることなので、どちらもゴールは同じです。
私が初めて3DCADに触れた時から時間は過ぎ、多くの3DCAD製品・3DCAD関連製品を市場で見ることができるようになりました。今日では、毎月どこかで3DCAD関連のセミナーが開催されています。またWebを中心とするメディア記事も多く見ることができるようになりました。このmeviyブログには感謝しています。会社にいながら情報をゲットできます。(その情報発信者に私がなっていることもなんだか不思議です。)
今日でも地方在住者にとっては、“必要とする人が必要とする情報”を得ることは、首都圏に比べれば機会は多くありません。つい最近、ある上場企業に勤める知人が言っていました。
「それなりの量の3DCAD製品を使っているけど、販社さんはこんな山の中までは、なかなか来てくれないんだよね~」
今日でさえ、こんな状況です。今から約10年前にさかのぼってみれば、
「待っていてもほしい情報は来ない。東京に情報を取りにいくしかない」
という思いで参加していました。
この頃、私が住む長野県では、多種多様な企業で3DCAD運用に関わるメンバーを母体としたSWCNというグループも生まれました。それぞれの企業で、3DCADに対する問題・課題も異なります。先進的なユーザーもいれば、3DCAD導入をこれから始めようとしているユーザーもいます。
それぞれの企業、それぞれのユーザーによって目標とする3DCADのゴールは異なります。しかし、グループの皆さんが共通で言えることは、「3Dに対して熱い」ということ。いかに企業に効果をもたらすかを考えていること。
つまり、一部門の運用効果ではなく、“会社への効果”を考えていたのだと私は感じていました。
これが、今、言い続けている「3DCADはツールではなく、会社のインフラ」に繋がっています。
次回に続く
補足
SWCN(http://swcn.web.fc2.com/nh/swcntoha.html)
SWCNは「大人が本気で楽しむ放課後クラブ」として発足されました。
ここでは、3DCADやCAEのみならず、様々なことを学び、イベントやセミナーも開催してきています。今でもそのグループを核とした新たな活動と新たなグループが生まれています。