ストレート穴・長穴の穴深さ、精度穴の有効深さに対して公差を設定すること、また、止まりのストレート穴・精度穴の穴底底面の形状の指定が可能になりました。
穴深さ公差を付与することで、ピンなどの突き出し量を制御できます。穴の深さを制御し、不具合の防止や組み立て精度を向上させ、設計通りの機能を確保できます。ベースプレート・固定板・コネクター・シリンダーのピストン受けなどに多く利用され、設備・装置設計全般で有効です。
また、穴底面にボルトやピンの先端を当てる設計をする場合、底面がフラットでないと傾いたり、しっかりと止まらなかったりすることがあります。穴底面をフラットにする指示が可能になったことで、ボルトやピンが穴底に正確に当たり安定するため、組付け精度や機械的強度の向上が期待できます。更にドリルで加工された穴底面のテーパー形状による破れや変形を防ぎたいときにも活用できます。
目次
穴深さ公差
穴深さ公差は、機能性確保を目的とした「穴底フラットを指定」と、コスト低減や加工領域の広さ優先を目的とした「穴底形状を任意」とする2つが選択可能です。
止まりのストレート穴に穴深さ公差を設定した場合は、穴底形状は自動的にフラット指定となります。
任意を選択した場合、穴底の形状は従来通りテーパーがつく可能性があるのでご注意ください。
見積可能な条件
穴種 | ストレート穴 | 精度穴 | 長穴 | |
穴径 | Φ4以上 | – | 幅4mm以上 | |
公差適応箇所 | 穴深さ | 有効深さ | 穴深さ | |
公差レンジ | 自動見積もり | 0.1以上(例:±0.05、+0.1/0など) | ||
担当者見積もり | 0.1未満~0.04以上 (例:±0.02、0/-0.05など) |
穴公差設定ダイアログ
詳しくは、技術マニュアルをご覧ください。
設定方法
1.画面上で設定したい穴(①穴寸法表記・②穴フィーチャー・③ツリービュー内の穴寸法)のいずれかをダブルクリックし、ダイアログを表示
2.穴ダイアログ内で公差を設定
※止まりのストレート穴に穴深さ公差を設定する場合は、穴底フラット指定にチェックをしないと設定できません。
3.更新ボタンを押下
公差設定が完了し、穴寸法情報に公差情報が記載されます。
穴底面のフラット指示
穴底面のフラット指示では、止まりのストレート穴・精度穴で、φ4以上の穴に指示が可能です。
指示方法
1.画面上で設定したい穴(①穴寸法表記・②穴フィーチャー・③ツリービュー内の穴寸法)のいずれかをダブルクリックいただきダイアログを表示
2.穴ダイアログ内の“底面をフラットにする”にチェック
3.更新ボタンを押下
フラット指示が完了し、穴寸法情報に(穴底フラット)が記載されます。
対応材質
全材質(フラットバー各種・ウレタンは除く)
サイズ
自動見積もりができる範囲に準拠
出荷日
出荷日加算なし
※超短納期・短納期でも穴深さ公差の設定・穴底のフラット指定は可能です。