ものづくり基礎知識図面機械設計

部品や図面の標準化で実現する管理制限。製造業の事例

製造業では管理削減やコスト削減を実現する手法として、部品や図面の標準化を推進しています。しかし一言で標準化と言ってもその内容は多岐に渡り、うまく運用できていないのが現実です。

標準化されていないと管理削減できない

部品や図面が標準化されていない場合に顕著に現れる問題は、“類似部品”が多く作られたり、関連図面の枚数が膨大に膨れ上がったりすることです。本来は流用できる部品なのに、新たな部品として部品番号が採番され、図面が作成されます。例えば、1個で済む部品と図面が複数できてしまいます。その結果、部品表管理、図面管理、調達管理、在庫管理、など多方面の負荷を増大させてしまいます。

部品や図面の標準化

① 規格と標準化

  • 日本産業規格(JIS)などの規格は世界中に存在しますが、基本的にISO規格に準じている場合が多く有ります。
  • 国内でのものづくりは基本的にJISに準じますが、海外市場向けにDINなどの規格に準じる必要があり、標準化を難しくしています。

② 標準部品と管理削減

  • 設計者が好き勝手な部品を設計し“類似部品”を増やさない様に標準部品を用意して、これを利用する前提の設計を行わせます。
  • CADなどで標準部品ライブラリーを用意することで標準化を加速することができます。
  • 標準部品の利用率が上がることで管理削減に繋がり、コスト削減、品質向上にも寄与できます。

③ その他の特徴

  • 図面の標準化では“標準数”(等比数列)などで寸法値を決めます、また一般公差、一般幾何公差なども利用されます。
  • 設計の標準化は各種手法とも関連しており“シックスシグマ”などが有名です。

*この様に標準化の範囲は広く、社内で体系的に構築し、浸透させるのが困難と言われています。

標準化の利点と欠点

利点

先に述べたように、部品や図面の標準化を進めることで管理工数を削減できます。単純に図面の枚数が減りますので、調達における見積業務、品管における検査業務、製造における管理業務などを効率的に行えるようになります。また信頼性の高い標準部品の比率が高くなることで、製品の品質も向上していきます。

欠点

標準化に囚われると、金太郎飴の様な設計が増えます。設計者目線で考えると標準部品という制限下で設計を行うと、いわゆるコピー&ペースト作業になってしまい、設計者のイノベーションを阻害してしまう危険性があります。

*開発設計と量産設計で標準化の運用を分ける必要があります。

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