ものづくり基礎知識板金加工金属加工

今更聞けない板金加工のノウハウ

板金部品は機械加工の素材の中ではよく利用されます。板金の厚みは薄いものでは1mm以下、厚いものでは10mm以上とバリエーションがあります。1mmの板金は素手で簡単に曲がってしまうことから加工にノウハウが必要になってきます。

2種類の板金加工

板金部品の加工方法は大きく2種類に分かれます。板金加工とプレス加工です。基本的には同じ部品形状の加工ができますが、部品の用途などに応じてどちらを選択するか決まります。

板金加工

基本的に手作業に近い複数の加工を組み合わせます。

①素材の切出し:レーザー加工、ウォータージェット
②穴開け:ボール盤
③曲げ加工:手作業、プレスブレーキ

曲げ加工では、手作業の利点を生かして複雑な形状や曲げを持つ板金部品の加工ができます。しかし手作業なので大量生産ができません。

プレス加工

大型プレス機械を利用すれば、順送金型で板金部品を高速で加工できます。また100,000個を超える大量生産にも対応が可能です。
プレス金型は基本的に上下運動で加工しますので、板金部品形状に制限があります。(プレスで加工できない形状がある場合には、通常の板金加工が必要です。)
プレス金型の中でも順送金型は大型で複数のステージがあるため製作期間が長く、費用も高額になります。また構造上の制限で修正が難しく、板金部品の設計変更への対応も困難になります。

板金加工 プレス加工
生産数 少量向き 大量向き
金型・機械 比較的安価 高額
部品形状 複雑な形状に対応 プレス加工の制限がある
材料 定尺材料 フープ材

*この表に基づき加工方法を最初に選択して設計を進めます。

手作業での板金加工ノウハウ

ここからはボール盤でのドリル加工を例に、手作業での板金加工ノウハウを説明します。

① 穴と板金の縁は離す

板金の縁までの距離が少ないとドリルの切削抵抗などで穴の内面が押されて縁が膨らむことがあります。

② 捨て板を下敷きにする

板厚が薄い板金部品を加工すると、ドリルが貫通した瞬間に下方向への切削抵抗が無くなり、その反動によって板金がドリルに噛み込み上に引っ張られてしまいます。捨て板があることでドリルが貫通する時の反動が無くなります。

まとめ

部品の中でも多くの比率を占める板金部品ですが、通常の部品より多くのノウハウを必要とします。一枚の板金素材を折り曲げて部品が作成されるので、設計者は展開形状を考慮して、さらには曲げ順番にも配慮が必要となります。設計者はこのような板金加工のノウハウを身に着けることでより良い設計が可能になります。

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