すでに10万人以上の設計者が活用をはじめているmeviy(メビ―)、せっかくmeviyに部品データをアップロードしたのに自動見積もりできず、がっかりしたことはありませんか?
画面を見ても原因がよく分からないし、いちいちマニュアルを確認するのも大変ですよね。
そこで今回は、板金加工、切削加工(角物・丸物)で自動見積もりエラーが出てしまった時の対処法の例をご案内します。ものづくりに詳しい方ほど、このエラーの原因をご覧になれば「なるほど!」と感じていただけると考えております!
まずは切削角物「ポケット 加工不可ピン角」の例、次に板金加工「曲げと切欠形状の距離」の例をご説明します。
普段お使いのミスミIDでログインし、画面を見ながらお読み下さい。
自動見積もりの確認方法【切削プレート】
自動見積もりに成功したかどうかは、部品データをアップロードした時に分かります。
そもそもmeviyを使い始めた方にとっては、自動見積もりができたかどうかも、判断がつきにくいですよね。
まずは、meviy FAのマイページに部品の3Dファイルをアップロード。
今回は、「切削角物」のサービスを選択します。
(アップロードに対応しているファイルフォーマットはこちらです)
読み込みが完了したところで、部品の左下に人のマークと!マークが表示されました。
これが自動見積失敗=エラーのマークです。
エラーが出たからといって、ここで諦めてしまうのはもったいない!
「見積り条件指定を続ける」をクリックして、 詳細ページを確認してみましょう。
「この部品は、サービス対象外の為、お見積もり出来ません。」というメッセージが表示されています。
さらに「パーツビューを確認する」をクリックしてみましょう。
すると、画面右上に「ポケット_加工不可ピン角」と赤字で表示されているのが分かります。
これが今回のエラー内容です。
エラーメッセージの部分にマウスオーバーすると、詳しい説明が表示されます。
エラーの原因【切削プレート】
では、どうしてこのようなエラーが出てしまうのでしょうか?
理由は、meviy FAが使用している加工機械と工具にあります。
meviy FAの切削角物では、3軸縦型マシニングセンタを利用しています。
そして、今回アップロードした部品の様なポケット加工をする時は「エンドミル」という工具を使います。
エンドミルは、先端についた刃先を回転させて材料を削りだします。
刃のあたる部分=切削できる部分は、円が回転する軌道上になくてはなりません。
よって、直角の角=ピン角は、エンドミルの刃があたらない、つまり削ることが出できいため、meviy FAでエラーとなってしまうのです。
エラーの解消方法【切削プレート】
今回の様に、4隅が閉じられているクローズポケット形状の場合、エンドミルが削れるように「隅部R」をつけることで、エラーは解消できます。
必要なRのサイズは、ポケット深さによって変わります。下記の表を参考にして下さい。
今回の部品は、ポケットの深さが30mmだったので、4mm超の隅部Rをつければよいことになります。
普段2D図面で見積もり依頼する方は
「当たり前過ぎるので、あえてRは図面に書かない」
「3D設計の時にいちいちRをつけるのは面倒」
と思われるかもしれません。
しかし!meviyを使えばそもそも2D図面を作成する必要はありません!
隅部Rをつける時間と2D図面を作成する時間を比較したら、隅部Rをつける方が断然速いですよね。
再アップロードするモデルの修正方法【切削プレート】
では、ポケットに隅部Rをつけ、もう一度アップロードしてみましょう。
今度は部品の左下に電卓マークとチェックマークが表示され、自動見積もりに成功しました!
「見積もり条件指定を続ける」をクリックすると、赤字のエラーメッセージはなくなっています。
さらに右下の「見積を確定する」をクリックすると、価格、納期、型番がその場で表示されました!
隅部Rがあるかないかの違いが、自動見積もり成功への分かれ道だったのですね。
板金部品でよくあるエラー【板金部品】
次に、板金加工でよくあるエラーをお教えします。
板金加工で多く見られるエラーは「曲げと切欠形状の距離」エラーです。
エラーメッセージとしては「曲げと切欠形状の距離が近すぎます。」と表示されます。
エラーメッセージの上にマウスオーバーすると、現モデルが何mmで、何mm以上に修正すればいいか、具体的な情報を確認することができます。
このエラーは、切欠部分の先端と曲げの位置が近すぎるために発生します。
加工できる具体的な値については材質や板厚によって異なりますので、エラーメッセージをご確認ください。
切欠の位置を6mmに修正してアップロードし直すと…このように、自動見積もりに成功し、価格と納期が表示されました!
少しの工夫で、即時見積もりできる!
今回取り上げた「ポケット形状のピン角エラー」(切削角物)と「曲げと切欠形状の距離エラー」(板金加工)、どちらもエラーの中でよく見られる内容です。
同時に「これだったらすぐにモデル修正できる!」というお声も多くいただいています。
モデリングを少し工夫するだけで、即時見積もりの快適さを実感していただけます。
ぜひ諦めずにチャレンジしてみてくださいね。