meviyラピッドプロトタイピングが設計者のこだわりを形にし、量産コストの削減まで実現
[June bikes]

フレームを替えることなく新規格タイヤの装着可能な ユーザー待望のマウンテンバイクを開発

ユーザー目線で製品を生み出すメイド・フォー・ジャパンのJune bikes

東京都葛飾区の自宅兼ガレージを拠点とするJune bikesは、オリジナルのスポーツ自転車用メインフレーム、カスタマイズ部品、完成車を設計・製造するスタートアップメーカーだ。

特に、クロスカントリー、ダウンヒル、トレイルライドといったオフロードを楽しむマウンテンバイクの開発には定評がある。その秘密は日本におけるフィールド「里山」に合わせた設計にある。

欧米メーカーの自転車の多くは頑丈すぎる設計のため、日本人のライダーには過剰な負荷を負わせることになる。その点June bikesの乗り心地はオフロードであっても快適で疲れにくい。ユーザー目線で構築されるJune bikesの開発ストーリーを紹介しよう。

 

June bikes 須貝さん

現在のマウンテンバイクの潮流はセミファットタイヤと呼ばれる太いタイヤです。その走行安定性とグリップの良さがユーザーに高く評価されているのです。様々なセミファットタイヤが登場しましたが、欧米メーカーが共通規格としてBOOST規格を開発。スポークのバフ部分の幅が148mmと規定されました。従来の142mmより6mm太くなったことになります。

このBOOST規格のタイヤをセットするためには、フレームを買い替える必要があり、今乗っている自転車をそのまま使うことができなくなります。そのため『もっと手軽にセミファットタイヤのフィーリングを楽しみたい!』というお客さまの声が多くあがっていました。

 

これまで使っていたフレームをそのまま活かせるセパレート型のリアエンドを開発

タイヤを取りつけるリアエンドというパーツには十分な強度が求められるためフレームと一体になっているのが一般的だ。このリアエンドをセパレートにして、タイヤの幅に合わせてリアエンドだけを交換できるようにすれば、フレームを買い替える必要はなくなる。

須貝氏はここに注目し、セパレート型のリアエンドの開発に取り組んでいた。
June bikesのフレーム素材はしなやかで優しい走りを生み出すクロモリを採用している。しかし、全てをクロモリ製にした場合、フレームの構造上、箇所によっては剛性と軽さの両立が難しいという問題があった。

それを解消するため、リアエンドの素材は強度と軽量を併せ持つアルミを採用した。クロモリとアルミの組み合わせにより、滑らかな走りはそのままに、リアエンド部の剛性を獲得。

これにより、BOOST規格の太いタイヤもフレームを買い替えることなく自在にセットすることが可能となった。

また、機能的なクオリティだけでなく、マウンテンバイクにはデザイン的な美しさが必要となる。リアエンドは美しく均整の取れたフォルムでなければならい。限られたコストと時間の中で、機能とデザインを高い次元で両立させることが求められた。

 

June bikes 須貝さん

ハブ部分の幅の規格が135mmから新たに142mmが追加されたときは、その2つの規格に対応することが前提でフレームとリアエンドを開発しました。

ところが、今回はBOOST規格の幅を想定していないフレームに対して、より太いタイヤをセットできるようにしなければなりません。許容できるスペースは狭いため設計要件は当然厳しいものとなりました。さらに、量産時のコスト削減も実現しなければなりません。ここが今回の開発でも最もチャレンジングなところでした。

 

海外工場の思わぬ対応により製造がストップ!リリース延期の危機

製品開発にあたり、海外の工場に試作品の製作を依頼。納品された試作品を自社で組付けたところ一定の条件下で部品間の干渉がおこることが発覚した。そこで設計を変更し工場に対し再製作を依頼。

しかし、工場側は「設計変更をせずとも組付けは可能。再製作の必要はない」と再製作には応じない姿勢をみせた。

自転車業界では新モデルの発売は年に1度行われる。この発売のタイミングを逃すと、新製品のリリースは1年後になってしまう。迫る納期の中、須貝氏は工場の責任者に設計変更の理由を何度も説明し加工費の交渉も行い、ようやく納得してもらい再製作が実現。新しい試作品が届いたのは、最初の試作品の不良が発覚してから3か月後のことだった。

 

設計・製造の救世主となったmeviyラピッドプロトタイピング

海外の工場との間でやり取りを何度も繰り返している時期に、須貝氏は幕張メッセで開催された「設計・製造ソリューション展」のミスミブースで、meviyラピッドプロトタイピングを知る。何度設計を変更しても、見積もりが無料でしかもリアルタイムに提示されることに、大きなメリットを感じたという。

さっそくmeviyラピッドプロトタイピングを試してみた。meviyラピッドプロトタイピングは2Dの加工図面が不要で3DCADデータのみで見積もりが得られる。

その上、見積もり結果の画面で切削加工後の状態や肉薄部分の確認、ねじ穴の指定を行うこともできる。設計者は設計段階で様々なシミュレーションを行い、機能性とデザイン性を兼ね備えた製品を創造していく。meviyラピッドプロトタイピングなら、様々なパターンの見積もりをその場で確認しながら、納得いくまで設計ができる。

須貝氏はmeviyラピッドプロトタイピングを使うことでとことんまで設計を詰めたという。その結果、美しい外観を備えた高品質なリアエンドを製作することができた。しかも、加工の段取りが最小限で済む設計が行えたため、量産コストの大幅削減も実現した。meviyラピッドプロトタイピングとの出会いにより、海外工場との面倒なやり取りから解放され設計作業に集中することができるようになったわけだ。

 

使い勝手や効率性など設計者オリエンテッドなサービス
June bikes 須貝さん
meviyラピッドプロトタイピングなら試作品は3日あれば納品されます。これまでは通常3~4週かかっていました。この差は本当に大きいです。いままでよりも遥かに多くの時間を設計に費やすことができるようになりました。

設計する時間が新しく創出されたことと、より手軽に試作品の発注ができることにより、設計手法にも変化が生まれた。その変化とは、設計段階で2つのモデルを設計し、同時に発注し、納品された試作品を実際に組付けて評価するというものだ。

これにより、設計品質をより高めることが可能となった。

 

設計者のこだわりをどこまでもサポート
June bikes 須貝さん

June Bikesの特徴は、これまで使っていた愛着のある自転車のフレームをそのまま活かして、新しい規格のタイヤを楽しめるところにあります。トレンドとしては、タイヤは太くなる傾向にあります。

それでも、June Bikesならリアエンドを替えるだけで新しいタイヤのフィーリングが楽しめます。

meviyラピッドプロトタイピングは、そんな自転車の楽しみ方をサポートしているといっても過言ではありません。設計者の『こだわりたい!』にどこまでも付き合ってくれるmeviyラピッドプロトタイピングは、モノづくりには欠かせない存在です。

meviyラピッドプロトタイピングはスタートアップや自社ブランド品を開発している”メイカーズ”を応援しています。

あなたのプロダクトと開発ストーリーをmeviyブログに掲載しませんか?meviy ラピッドプロトタイピングを利用した開発ストーリーを絶賛募集中です。申し込みフォームからお気軽にご応募ください。

 

June bikes

オリジナル自転車、自転車用部品のデザイン・製造を行うスタートアップメーカー。特に、マウンテンバイクの開発には定評がある。外観デザインと機能設計を同時に行うことで、無駄のない機能美を実現。小規模メーカーでありながら欧米の最先端メーカーに匹敵するレベルの3D設計・解析を実現している。

この記事の著者

meviy編集部
メヴィ子

メヴィ子。2016年生まれ。meviy編集部内で宣伝隊長を担当、meviyに関して誰よりも詳しく理解している。主にブログやSNSに登場し、複雑な機能や使い方を丁寧にわかりやすく解説することが日課。

得意技は愛され笑顔。

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