材料

設計をする前に知っておきたい!機械や製品の「材料の選び方」

設計や開発をする際、避けて通れない項目の一つが機械や製品の「材料の選び方」です。製造業では、金属材料や樹脂材料をはじめ、さまざまな材料が扱われます。今回は、用途や目的にあわせて材料を選ぶ際の手順について紹介します。

機械や製品の材料選びには、機能とコスト、2つの視点が必要

機械や製品の材料を選ぶ際には、まず機能とコスト2つの視点から着手します。安くても使えなければ意味がありませんし、反対にどれだけ高機能のものでも高すぎれば使いにくくなります。双方のバランスが取れている状態が、もっともよい設計であるともいえます。機械設計や製品開発をする際には、機能とコストのバランスをとりながら材料を選ぶようにしましょう。

材料選びには、機能とコスト、2つの視点が必要

機能を決める3つの性質

では材料における「機能」とは一体何でしょうか?材料における「機能」は、下記の3つです。

  • 機械的性質
    主に「強さ」に関わる性質です。機械や部品として完成した際に、外から加わる力に耐えるための性質をいいます。材料の性質としては強度や硬さ、靭性などが該当します。具体的には、ステンレスや鋼鉄はどちらかというと強い材料ですが、アルミニウムなどはあまり丈夫な材料ではありません。
  • 物理的性質
    重さや電気、熱など、主に「物理」で扱う分野に対する性質です。機械や部品として完成した際の使用条件に対する性質になります。電気を通すか通さないか、熱でどれくらい膨張するか、磁石に反応するかなど、力以外の機能を問います。材料の性質としては、比重、導電性、熱膨張率、磁性などが該当します。例えば磁石に反応させたり熱や電気を通しやすい材料が欲しいときには、鉄系材料を選びます。
  • 化学的性質
    酸化(さび)や、薬品などとの反応のしやすさに関する性質です。機械や部品として使用する際の環境に対する性質になります。水や海水がかかる場所、酸や油にさらされる場所など、周囲の状況に対して材料が悪い方向に変化しない機能を問います。材料の性質としては、耐食性が該当します。例えば鉄や鋼鉄材料は状況によっては腐食しますが、ステンレスやアルミニウムはあまり腐食しません。材料における「機能」とは一体何でしょうか?

製品のコストを決める3つのポイント

同じ機能を持つ機械や部品を、できるだけ安く作るためにも材料選びは重要です。材料選びがコストに関わるのは、下記の3つのポイントです。

  • 材料そのものの値段
    これはとても単純な話です。金が鉄よりも高い、銀が銅よりも高いというのは、誰でもイメージができるでしょう。同様に金属材料であっても、樹脂材料であっても、種類やグレードによって材料そのものの値段に差があります。具体的には、鉄鋼材料に比べるとステンレスは割高な傾向があります。
  • 材料の入手のしやすさ
    材料の入手のしやすさは、材料そのものの入手のしやすさとは少し異なります。かんたんにいうと、一般に売られ、流通しているかどうかです。例えば同じ鋼の材料でも、板モノや丸棒、ブロック状といった形によって、材料メーカーで取り扱いがあるかどうかが分かれます。また鉄骨としてよく見るI字鋼やL字鋼のように、すでにある程度使いやすい形に加工して販売しているケースもあります。材料メーカーが常時取り扱いしている一般的な材料であれば、比較的安価に入手できます。また、複数の購買先をもつこともできますので、災害時などを想定したリスクヘッジにも役立ちます。反対に、たとえ材料そのものの単価は低くても、特別な形状で購入しようとすればコストは上がります。
  • 材料の加工のしやすさ
    機械設計や製品開発において、コストの問題は材料の値段だけで決まるものではありません。加工にかかるコストも機械や部品の値段に影響を及ぼします。例えば硬い部品を作りたいからといって、硬い材料を購入して切削加工などを行おうとすると、硬い材料は当然加工がしづらくなるため、加工にかかるコストが大きくなってしまいます。ですから加工しやすい硬さの材料を購入し、切削加工などの機械加工を行った後に、焼き入れなどの熱処理を行う方法があります。また強い板金部品が欲しいからと、板の厚さを厚くしてしまえば、やはり塑性加工にかかるコストが上がります。少々金型の値段が上がっても、リブや立壁を追加するなど、設計面での工夫を加えることで、コストを低く抑えられるようになります。できるだけ安く作るためにも材料選びは重要です

まとめ

製品の材料を選ぶ際には材料の性質とコスト、2つのバランスが大切です。

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