機構設計法令・安全・規格

JISやISO規格の内容と基準の重要性

製造業に関わる人ならば、JISやISOといった言葉を聞く機会も多いでしょう。今回は日本や世界の「基規格」であるJIS規格やISO規格と、それらが定める基準の重要性を解説します。

JISやISOって何? 基準の重要性

JISやISOが定める「規格」とは

 JISやISOが定める「規格」とは

「規格」とは「基準」と言い換えることができます。たとえば単三電池で考えてみましょう。単三電池を作っているメーカーはたくさんありますが、どのメーカーの単三電池であっても、同じように使えます。リモコンの電池を交換するとき、それまではA社の単三電池を使っていたのに、新しい電池はB社のものにしても、まったく問題ありません。なぜなら「単三電池」とよばれるものは、どのメーカーで作ったものでも、基本的な外形や電圧は常に一定になるよう設計されているからです。これが製品の「基準」であり「規格」です。単三電池には単三電池の規格があり、単三電池を作るメーカーはすべてこの規格を守っています。そのため、どのメーカーの乾電池であっても私たちは同じように使えます。

また同様に、C社のドライヤーの安全基準と、D社のドライヤーの安全基準が異なっていたのでは、私たちは安心して商品を選べません。規格は、寸法や形状のように目に見えるものだけでなく、安全基準やプログラムコードのような目に見えないものにも適用されているのです。

規格は、部品や製品同士に互換性を持たせて生活や生産活動、経済を便利にしたり、生産を効率的に行えるようにしたりするだけでなく、安全や環境を守るためにも活用されています。
JISやISOは、そのような規格をまとめたものです。

JISやISOの規格に従わない製品でも、販売できないわけではありません。たとえば画用紙ではA4やB5などサイズが決まっているものもあります。しかし星形や正方形など、JISで定められていない形の画用紙を販売する自由もあります。

一方で、被覆電線の絶縁率や有害物質の使用規制などのように、法律や条例で「JISに従う」と定められているものもあります。これらの項目に関しては規格に従っていなければ販売はできません。

JIS規格とは

JISとは

JISはJapanese Industrial Standardsの略で、日本産業規格です。2019年7月までは日本工業規格とよばれていましたが、法律の改定にともない日本産業規格とよばれるようになりました。

JISは主に日本国内で製造、販売される製品に適用される規格で、5年ごとに見直しや改定が行われています。

製品や部品に対応するJISは番号によって管理されており、基本的に「JIS+部門記号+番号」の組み合わせで表されます。たとえば先述でも例に出した乾電池であれば「JIS C 8500」に詳細が記されています。「JIS C 8500」の「C」が部門記号で電気電子部門を指し、8500が番号になります。

JIS規格を知りたい場合には、取り扱っている部品や製品に対応するJISを参照しましょう。

ISO規格とは

ISOとは

ISOとは国際標準化機構(International Organization for Standardization)で、各国の規格をまとめ、独自の企画を作ることで、国際的な規格(標準)を作る機構です。さまざまな国の代表者が集まり、国際規格について定めています。

国をまたいでも電話やインターネットが通じたり、海外から輸入されてきた電子部品が国内で使えたりするのはISOによる共通の規格があるためです。私たちが日頃からよく目にする非常口を示す緑色のマークもISOによって基準が定められているため、世界中どこへ行っても同じマークで非常口を探せるようになっています。

ISOのうちいくつかは、ISOの規格をそのまま日本語に翻訳しJISとして運用されています。たとえば品質マネジメントシステムの規格であるISO9001は、そのまま日本語に訳されJIS Q 9001として運用されています。

また元々日本で運用されていたJISがISOにも適用されているケースや、これまで使われてきたJISの規格をISOにも対応するように改定するケースも多くあります。

まとめ

規格とは取り決めであり、部品に互換性を持たせ、生産効率を上げるためには欠かせないものです。日本国内の規格をまとめたものがJIS、国際的な規格をまとめたものがISOになります。JISやISO規格に準じない製品を販売することは可能ですが、製品によっては用途などの都合で規格に従うよう定められている場合があります。

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