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アルミA6061とは?特徴・用途、A5052やA2017との違いを解説

A6061は、マグネシウムとシリコンを添加した6000番台(Al-Mg-Si系)の代表的なアルミニウム合金です。優れた耐食性を持ち、T6処理(熱処理)を行えば高い強度も得られるバランス型の材料で、建材から自動車部品まで幅広く使われています。ただし、アルミニウム合金は番手ごとに特性が大きく異なるため、用途に応じた使い分けが欠かせません。本記事では、A6061のメリット・デメリットと用途、A2017・A5052・A6063との違いをわかりやすく解説します。 

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A6061とは?Al-Mg-Si系(6000番台)のアルミニウム合金

アルミニウム合金は1000番台から8000番台の規格があります。A6061はアルミニウム合金の6000番台で、マグネシウムとシリコンを含んだ素材です。6000番台の材料として、A6063もまた有名で、押し出し材としてよく使われています。

A6061は優れた耐食性を持っています。一方で、他のアルミと比べても強度があまり高くありません。そのため強度や硬度をあげるために、熱処理を実施する場合があります。

A6061は、丸棒や板材として多く流通しています。丸棒であれば切削加工などを行ったり、板材であれば抜き加工や曲げ加工を行なったりもします。耐食性に優れているため、自動車関連の部品などによく使われています。
一方で溶接に適していない素材なので、締結方法には注意が必要です。一般的には、ネジやボルト、リベットなどで締結します。溶接を全くしないというわけではありませんが、強度を出しづらいためあまり使われないでしょう。

項目 

内容 

分類 

6000番台(Al-Mg-Si系)アルミニウム合金 

主な添加元素 

マグネシウム、シリコン 

引張強さ 

熱処理なし:約125N/mm² / T6処理後:約310N/mm² 

硬さ 

約30HB(参考:A5052は約47HB) 

強み/弱み 

耐食性・鍛造性に優れる / 溶接に不向き、生材は強度が低い 

A6061の特徴|メリット・デメリット

A6061の特徴をメリットとデメリットに分けて解説します。

A6061のメリット

耐食性に優れている

おもなメリットは耐食性に優れている点です。錆びたり腐食したりしにくいため使用環境が過酷であっても使うことができます。
アルミは酸素と結合しやすいため、表面に酸化被膜を形成します。この皮膜が腐食を防ぐ役割をもちますが、A6061はマグネシウムが添加されているため、この性質がさらに強化され、より優れた耐食性を持っているのです。

T6処理によって高強度にできる

熱処理をしていないと強度が低い素材です。しかしながら、T6処理によってA2017やA2024などの2000番台のアルミニウム合金に次ぐ強度を持ちます。 

T6処理とは、代表的なアルミニウムの熱処理法です。溶体化処理をした後に焼入れをし、時効処理によって強度を上げます。溶体化と時効処理では温度が異なるので2台の炉を使います。T6処理によってA6061内のマグネシウムとシリコンの化合物(Mg₂Si)を析出させ、強度を上げることができます。 

熱処理をしていないA6061の引張強さは125N/mm²程度ですが、T6処理をすると310N/mm²程度に向上します。 

鍛造性に優れる

鍛造とは、熱した金属に圧力を加えて金型の形に成型する加工です。A6061はアルミ合金の中でも鍛造しやすい素材です。自動車の部品で衝撃や強度が加わるような構造部品などに使われます。切削と違い、大量生産に向いています。

A6061のデメリット

T6処理をしないと強度が低い

T6処理をしなければ、A6061はアルミニウム合金の中では強度が低い素材です。あまり強度を必要としない部品に使うなど、用途に向いているかどうか考慮しなければなりません。
また、T6処理をするためには熱をかける炉などの設備が必要です。したがって、設備導入のためのコストがかかります。さらに、熱処理の工程が増えるのでその分、加工コストもあがることになります。

溶接性が劣る

A6061は溶接継手強度が低く、溶接した部位に高い強度を求めることができません。したがって、溶接の用途で用いる場合はA5052などを用います。他の部品と締結する場合は、ネジやボルト、リベットなどを用いる必要があります。その分スペースが必要となるため、設計をする際には考慮に入れておかなければなりません。

表面が傷つきやすい

一般的にアルミニウムは軟らかい材料なので、表面に傷がつきやすいです。例えば、何か他のものとぶつけたり、保管棚や箱から取り出すときに擦ってしまって傷つけたりします。A6061の硬さは30HB程度であり、汎用アルミニウム合金のA5052の47HBと比べても少し劣っています。そのため傷で表面の酸化被膜が破壊されると腐食が進みやすくなります。

A6061の用途

A6061は用途の幅が広く、家具など家庭でも見かける素材です。そのおもな用途を紹介します。

建材、機械材料、陸上構造物

A6061はアルミニウム合金の中でも比較的耐食性に優れているため、建材や陸上構造物など屋外に設置される部品としてよく使われます。

船舶、車両部品

A6061は船舶や車両部品にも使われています。耐食性に優れているため、腐食に強い素材を必要とする海の塩水にさらされやすい船舶や、雨風にさらされる車両用の部品と相性がいい素材です。

配管

A6061は、耐食性が求められる配管の素材としても使われます。軽量なため、施工性の面でもメリットがあります。 

A6061と他のアルミ合金との違い【A2017・A5052・A6063比較】

アルミニウム合金は1000番台から8000番台まであり、それぞれに特徴があります。A6061と混同されやすい3つの材料との違いを、まず比較表で確認しましょう。

材料 

強度 

耐食性 

溶接性 

向いている用途 

A6061(T6) 

高い(約310N/mm²) 

優れる 

劣る 

強度と耐食性を両立したい部品 

A2017 

さらに高い 

劣る 

劣る 

強度最優先・耐食性不要の部品 

A5052 

中程度 

良好 

優れる 

溶接が必要な部品 

A6063 

低い 

優れる 

 

パイプ・アングルなどの押し出し形材 

A2017とA6061の違い

A2017はA6061と同じように溶接性が低いので、締結はネジやボルト、リベットなどを使う必要があります。

A6061はT6処理をすることによって強度を高くできますが、A2017はさらに高い強度です。したがって、強度が必要で耐食性が必要ない場合はA2017を使うことをおすすめします。
一方で、ある程度の強度が必要で、さらに耐食性も求める場合はA6061のT6処理が適しています。

A5052とA6061の違い

A5052はA6061に比べて耐食性に劣っています。ですが、A5052もアルミニウム合金の中では耐食性が高いほうです。強度に関しては、A6061のT6処理のほうが優れていて、A5052は劣っています。 

A6061に対してA5052が優れている点は溶接性です。A6061は溶接継手の強度が低いので、溶接が必要な部品にはA5052を使います。強度、耐食性を優先する場合はA6061、そこそこの強度と溶接が必要な場合にはA5052が適しています。 

A6063とA6061の違い

A6063はA6061に比べて、強度は低いですが押し出し加工性、耐食性や表面処理性に優れています。パイプやアングル、角棒などの形材は、押し出し加工性に優れるA6063で作られるのが一般的です。 

メビーはA6061の部品の見積もりが可能!

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まとめ

A6061は、耐食性に優れ、T6処理によって高い強度も得られるバランス型のアルミニウム合金です。ポイントは次の3つです。 

  • 耐食性が高く、屋外の建材・車両・船舶部品などに向く 
  • 生材の強度は低いが、T6処理で約125→310N/mm²まで向上する 
  • 溶接には不向き。溶接前提ならA5052、強度最優先ならA2017を検討 

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