New材料の特性
最終更新日:2025/09/08
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鉄
材質の特徴
材質 | 特徴 |
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SS400 | 一般構造用圧延鋼材で日本で広く使用されている材料です。引っ張り強さが400N/mm^2以上あることが名称の由来になります。特徴は低コストで加工が良好である事です。機械、建築など幅広い業界で使用されます。 |
SS400(焼鈍材) | SS400を焼鈍処理(高温加熱し、ゆっくり冷却する)を施した材料です。特徴は、焼鈍処理により、残量応力が除去され、反りや歪が発生しくくなっている事です。高い除去率の形状の使用に向いています。 |
SS400-D | 表面が滑らかな「みがき材」でSS400の規格材です。広く市場に流通し、規格材であるため、SS400よりも低コストで調達が可能です。機械特性はSS400と同等主で精度よりも外観が重視される部品に利用されます。 |
S45C(相当) | 構造用炭素鋼であり、炭素を約0.45%含むことが名前の由来です。特徴は、比較的加工性が良好な事です。熱処理(焼入れなど)をすることにより、強度や耐摩耗性を向上できます。 |
S45C-D | 表面が滑らかな「みがき材」でS45Cの規格材です。広く市場に流通し、規格材であるため、S45Cよりも低コストで調達が可能です。機械特性はS45Cと同等になります。 |
S50C(相当) | 構造用炭素鋼であり、炭素を約0.5%含むことが名前の由来です。特徴は、比較的加工性が良好な事です。熱処理(焼入れなど)をすることにより、強度や耐摩耗性を向上できます。 |
S50C(相当)(調質材) | S50Cを調質(焼入れ・焼き戻し)した材料です。調質により、硬度を向上させ、残留歪を除去しております。特徴は、硬度と靭性のバランスをとった材料です。強度や耐摩耗性が要求される製品に向いてます。 |
SCM440 | 高い強度と靭性を兼ね揃える材料です。特徴は、熱処理(焼入れなど)をすることにより、強度や耐摩耗性を向上できます。強度や耐久性を求めらる製品に向いてます。主に自動車や機械部品業界で使用されます。 |
材質の特性 ※下記特性値は参考値であり保証値ではありません
材質 | 引張強さ (N/mm2) | 耐力 (N/mm2) | 破断伸び % | 曲げ強さ (N/mm2) | 圧縮強さ (N/mm2) | 降伏点 (N/mm2) | ヤング率 (N/mm2) | 曲げ弾性率 (N/mm2) | 比重 | 導電率 (S/m) | 熱伝導率 (W/m・K) | 線膨張係数 (/℃) |
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| 400~510 | 215~355 | 21以上 | 360~485 | 380~485 | 215~355 | 2.0×10⁵ | 2.0×10⁵ | 7.87 | 6.96×10⁶ | 58 | 11.7×10⁻⁶ |
SS400(焼鈍材) | 400~510 | 215~355 | 21以上 | 360~485 | 380~485 | 215~355 | 2.0×10⁵ | 2.0×10⁵ | 7.87 | 6.96×10⁶ | 58 | 11.7×10⁻⁶ |
S45C(相当) S45C-D | 570~750 | 330~490 | 20以上 | 600 | 600 | 330~490 | 2.0×10⁵ | 2.0×10⁵ | 7.87 | 6.0×10⁶ | 45 | 11.9×10⁻⁶ |
S50C(相当) | 620~780 | 350~520 | 18以上 | 650 | 650 | 350~520 | 2.0×10⁵ | 2.0×10⁵ | 7.8 | 6.0×10⁶ | 44 | 11.7×10⁻⁶ |
S50C(相当)(調質材) | 700~850 | 400~600 | 18以上 | 700 | 700 | 400~600 | 2.0×10⁵ | 2.0×10⁵ | 7.8 | 6.0×10⁶ | 44 | 11.7×10⁻⁶ |
SCM440 | 950~1100 | 800~950 | 12以上 | 1000 | 1000 | 800~950 | 2.1×10⁵ | 2.1×10⁵ | 7.85 | 6.0×10⁶ | 42.7 | 11.0×10⁻⁶ |
プリハードン鋼
材質の特徴
材質 | 特徴 |
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NAK55(相当) | 大同特殊鋼が製造するプリハードン鋼(あらかじめ熱処理をした鋼材)の一種です。特徴は、高い硬度(HRC37~43)を有し、被削性も良好である事です。強度や耐摩耗性に加え、精度が要求される製品に向いてます。主に金型や機械業界で使用されています。 |
SKD11 | 合金工具鋼の一種です。特徴は、高い硬度と耐摩耗性を有しています。熱処理(焼入れなど)をすることにより、強度や耐摩耗性を向上が可能です。ステンレスには劣るが比較的高い耐食性があります。主に金型や治具、ゲージなどの硬度や耐摩耗性が要求される製品に使用されます。 |
SK105 | 炭素工具鋼(SK材)の一種であり、SK材の中でも炭素含有量が高く硬度及び耐摩耗性に優れる。高温で使用すると硬度が低下するという特徴があるため熱の発生が少ない工具に使用される。 |
SKS3 | 冷間加工用の合金工具鋼で、高硬度・高耐摩耗性を持つ。靭性も比較的良好で、せん断刃、パンチ、ダイス、ゲージなどの冷間金型部品に使用される。 |
DC53 | 冷間ダイス鋼の一種で、一次炭化物が微細化しているためSKD11に比べて被切削性、被研削性に優れ、寸法精度が出しやすい特徴を持つ。またSKD11より耐摩耗性・靭性に優れ、焼入れ性良好である。 |
材質の特性 ※下記特性値は参考値であり保証値ではありません
材質 | 引張強さ (N/mm2) | 耐力 (N/mm2) | 破断伸び % | 曲げ強さ (N/mm2) | 圧縮強さ (N/mm2) | 降伏点 (N/mm2) | ヤング率 (N/mm2) | 曲げ弾性率 (N/mm2) | 比重 | 導電率 (S/m) | 熱伝導率 (W/m・K) | 線膨張係数 (/℃) |
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NAK55(相当) | 1100~1300 | 950~1150 | 10以上 | 1200 | 1200 | 950~1150 | 2.1×10⁵ | 2.1×10⁵ | 7.8 | 5.0×10⁶ | 30 | 11.5×10⁻⁶ |
SKD11 | 1800~2000 | 1500~1700 | 5以上 | 1900 | 1900 | 1500~1700 | 2.1×10⁵ | 2.1×10⁵ | 7.8 | 4.0×10⁶ | 20 | 12×10⁻⁶ |
SK105 | 900~1050 | 750~900 | 15以上 | 950 | 950 | 750~900 | 2.1×10⁵ | 2.1×10⁵ | 7.85 | 6.0×10⁶ | 42 | 11.0×10⁻⁶ |
SKS3 | 1000~1300 | 850~1100 | 10以上 | 1100 | 1100 | 850~1100 | 2.1×10⁵ | 2.1×10⁵ | 7.85 | 4.5×10⁶ | 25 | 12.2×10⁻⁶ |
DC53 | 1890 | 1780 | 1以上 | 2100 | 2100 | 1700~1900 | 2.1×10⁵ | 2.1×10⁵ | 7.87 | 4.0×10⁶ | 23.9 | 12.2×10⁻⁶ |
アルミ二ウム
材質の特徴
材質 | 特徴 |
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A2017 | 「ジュラルミン」と呼ばれ、切削性と強度を備えたアルミ合金です。銅を含むため他のアルミ合金と比較して耐食性にはやや劣ります。優れた強度を有しており、航空機や車両などの部品に広く使用されています。 |
A5052 | 最も一般的なアルミ合金です。アルミ合金の中でも特に切削性に優れており、用途が広く入手性に優れます。耐食性も有しています。汎用性の高い材料として多くの分野で広く使用されます。 |
A5083 | A5052と比較してさらに優れた耐食性を有したアルミ合金です。高濃度の海水や薬品が存在する環境下でも安定した使用が可能です。船舶関連の部品に多く使用されます。 |
A6061 | 耐食性と熱処理性を高めたアルミ合金です。耐食性はアルミ合金の中でトップクラスです。特にT6処理(人工時効硬化)を施すことで、高い引張強さと耐力を得ることができます。海水や屋外環境での使用に最も適しています。 |
A6063S | 優れた押出加工性を備えたアルミ合金の規格材です。強度はA6061に劣ります。特性を活かし、建築材、土木材、機械部品などにおいて、アングル材やチャネルなどの形材として広く使用されます。 |
A7075 | 「超々ジュラルミン」とも呼ばれ、優れた強度と軽量性を両立したアルミ合金です。熱処理性にも優れ、強度や衝撃への耐性はアルミニウム合金の中でもトップクラスです。軽量化と高い強度が求められる用途に最適な材料です。 |
材質の特性 ※下記特性値は参考値であり保証値ではありません
材質 | 引張強さ (N/mm2) | 耐力 (N/mm2) | 破断伸び % | 曲げ強さ(N/mm2) | 圧縮強さ (N/mm2) | 降伏点 (N/mm2) | ヤング率 (N/mm2) | 曲げ弾性率 (N/mm2) | 比重 | 導電率 (S/m) | 熱伝導率 (W/m・K) | 線膨張係数 (/℃) |
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A2017 | 390~500 | 250~350 | 10–18 | 450 | 450 | 250~350 | 7.2×10⁴ | 7.2×10⁴ | 2.79 | 2.0×10⁷ | 130 | 23.6×10⁻⁶ |
A5052 | 210~265 | 125~190 | 12–20 | 230 | 230 | 125~190 | 7.0×10⁴ | 7.0×10⁴ | 2.68 | 2.5×10⁷ | 138 | 23.8×10⁻⁶ |
A5083 | 270~350 | 150~250 | 10–20 | 300 | 300 | 150~250 | 7.0×10⁴ | 7.0×10⁴ | 2.66 | 2.5×10⁷ | 121 | 25.0×10⁻⁶ |
A6061 | 260~310 | 240~270 | 8–15 | 280 | 280 | 240~270 | 6.9×10⁴ | 6.9×10⁴ | 2.7 | 2.5×10⁷ | 167 | 23.6×10⁻⁶ |
A6063S | 190~240 | 150~200 | 12–25 | 210 | 210 | 150~200 | 6.9×10⁴ | 6.9×10⁴ | 2.7 | 2.5×10⁷ | 201 | 23.5×10⁻⁶ |
A7075 | 510~580 | 430~500 | 7–12 | 550 | 550 | 430~500 | 7.1×10⁴ | 7.1×10⁴ | 2.8 | 2.0×10⁷ | 130 | 23.6×10⁻⁶ |
ステンレス
材質の特徴
材質 | 特徴 |
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SUS303 | 切削性と加工性を向上させたオーステナイト系ステンレス鋼です。高い耐食性と強度を保ちながら、優れた切削性を有するため、複雑形状の部品加工に適しています。耐食性や溶接性は、SUS304に劣ります。ボルトやシャフトなどの単一部品に広く使用されます。 |
SUS303(焼鈍材) | SUS303を焼鈍処理(高温加熱し、ゆっくり冷却する)を施した材料です。特徴は、焼鈍処理により、残量応力が除去され、反りや歪が発生しくくなっています。高い除去率の形状の使用に向いています。 |
SUS304 | 耐食性と溶接性を向上させたオーステナイト系ステンレス鋼です。用途の広さと入手のしやすさから汎用性が高く、さまざまな分野で広く使用されます。高い耐食性と強度を保ちつつ優れた溶接性を有しているため、設備機器などへの利用が多く見られます。 |
SUS304(焼鈍材) | SUS304を焼鈍処理(高温加熱し、ゆっくり冷却する)を施した材料です。特徴は、焼鈍処理により、残量応力が除去され、反りや歪が発生しくくなっています。高い除去率の形状の使用に向いています。 |
SUS304-D | 表面が滑らかな「みがき材」でSUS304の規格材です。広く市場に流通している規格材であることからSUS304よりも低コストでの調達が可能です。機械特性はSUS304と同等です。 |
SUS316 | SUS304に耐食性、耐孔食性を向上させたオーステナイト系ステンレス鋼です。沿岸部など海水を含む水に触れる箇所、潮風の影響を受ける環境で、腐食した際に重大な欠陥に繋がる恐れがある可能性のあるところに適しています。 |
SUS316L | SUS316より炭素量が低く、耐粒界腐食性(結晶と結晶の境界面に沿った腐食への耐性)が高いため海水をはじめとする耐食性、耐孔食性が必要な場所で仕様可能。 |
SUS430 | 磁性を持つSUS材です。フェライト系ステンレス鋼でオーステナイト系ステンレス鋼との違いは、ニッケルを含まないが耐食性が低い事です。汎用性が高く、用途の広さや入手のしやすさから、日常生活のさまざまな場面で広く使用されています。食品業界などでも使用されています。 |
材質の特性 ※下記特性値は参考値であり保証値ではありません
材質 | 引張強さ (N/mm2) | 耐力 (N/mm2) | 破断伸び % | 曲げ強さ (N/mm2) | 圧縮強さ (N/mm2) | 降伏点 (N/mm2) | ヤング率 (N/mm2) | 曲げ弾性率 (N/mm2) | 比重 | 導電率 (S/m) | 熱伝導率 (W/m・K) | 線膨張係数 (/℃) |
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SUS303 | 520~750 | 205以上 | 40–60 | 600 | 600 | 205~310 | 1.93×10⁵ | 1.93×10⁵ | 7.93 | 1.4×10⁶ | 16.2 | 17.3×10⁻⁶ |
SUS303(焼鈍材) | 500~700 | 200以上 | 45–65 | 580 | 580 | 200~300 | 1.93×10⁵ | 1.93×10⁵ | 7.93 | 1.4×10⁶ | 16.2 | 17.3×10⁻⁶ |
SUS304 SUS304-D | 520~750 | 205以上 | 40–60 | 600 | 600 | 205~310 | 1.93×10⁵ | 1.93×10⁵ | 7.93 | 1.4×10⁶ | 16.2 | 17.3×10⁻⁶ |
SUS304(焼鈍材) | 500~700 | 200以上 | 45–65 | 580 | 580 | 200~300 | 1.93×10⁵ | 1.93×10⁵ | 7.93 | 1.4×10⁶ | 16.2 | 17.3×10⁻⁶ |
SUS316 | 520~700 | 205以上 | 40–60 | 580 | 580 | 200~300 | 1.93×10⁵ | 1.93×10⁵ | 7.98 | 1.3×10⁶ | 13 | 15.9×10⁻⁶ |
SUS316L | 480~680 | 177以上 | 45–65 | 560 | 560 | 170~280 | 1.93×10⁵ | 1.93×10⁵ | 7.98 | 1.3×10⁶ | 13 | 15.9×10⁻⁶ |
SUS430 | 450~600 | 205以上 | 20–30 | 500 | 500 | 250~350 | 2.0×10⁵ | 2.0×10⁵ | 7.7 | 1.0×10⁶ | 26 | 10.4×10⁻⁶ |
銅・真鍮
材質の特徴
材質 | 特徴 |
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C1020 | 純度99.96%以上の純銅です。導電性・熱伝導性に優れ、低温で脆化しにくい特徴を持ちます。C1100と異なり残留酸素を殆ど含まないため水素脆性が無く、水素雰囲気下で使用可能です。C1100より高価です。 |
C1100 | 純度99.9%以上の純銅です。微量の残留酸素を含むため水素脆性を持ちます。C1020より安価です。導電性・熱伝導性に優れるためため水素を含まない環境での電極・放熱板等への使用に適します。 |
C2801P | 真鍮と呼ばれる銅と亜鉛の合金です。純銅と比較し機械的強度が高いです。金色の外観を持ち、錆が発生しやすいです。表面に酸化被膜を形成する性質により高い耐腐食性を持ちます。 |
C3604-LCd | 真鍮と呼ばれる銅と亜鉛の合金です。C2801と比較して切削抵抗が少なく、切削時の切粉が分断される性質を持ちます。C2801より、精密部品に適しています。 |
材質の特性 ※下記特性値は参考値であり保証値ではありません
材質 | 引張強さ (N/mm2) | 耐力 (N/mm2) | 破断伸び % | 曲げ強さ (N/mm2) | 圧縮強さ (N/mm2) | 降伏点 (N/mm2) | ヤング率 (N/mm2) | 曲げ弾性率 (N/mm2) | 比重 | 導電率 (S/m) | 熱伝導率 (W/m・K) | 線膨張係数 (/℃) |
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C1020 | 195~265 | 120~185 | 35以上 | 185~257 | 185~265 | ー | 1.1×10⁵ | 1.1×10⁵ | 8.94 | 5.80×10⁷ | 391 | 17.6×10⁻⁶ |
C1100 | 195~265 | 120~185 | 35以上 | 185~257 | 185~265 | ー | 1.1×10⁵ | 1.1×10⁵ | 8.94 | 5.80×10⁷ | 391 | 17.6×10⁻⁶ |
C2801P | 315~410 | 190~287 | 30以上 | 290~390 | 300~390 | ー | 1.0×10⁵ | 1.0×10⁵ | 8.39 | 1.62×10⁷ | 159 | 20.8×10⁻⁶ |
C3604-LCd | 335~540 | 270~410 | 10以上 | ー | 400~450 | ー | 1.0×10⁵ | 1.0×10⁵ | 8.43 | 1.51×10⁷ | 117 | 20.5×10⁻⁶ |
樹脂
材質の特徴
材質 | 特徴 |
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ポリアセタール(スタンダード・白) | POMやジュラコンと呼ばれるエンジニアリングプラスチックの一種です。機械的強度、耐摩耗性、耐薬品性が高い。加工性に優れ低コストです。MCナイロンと比較して吸水性が低く耐摩耗性も高いことから長期使用時の寸法安定性に優れます。 |
ポリアセタール(スタンダード・黒) | |
MCナイロン(スタンダード・青) | 機械的強度、化学的性質、熱的特性、耐摩耗性に優れ、強酸以外の薬品に対して耐性を持ちます。吸水性が高いため寸法安定性に劣ります。 |
MCナイロン(スタンダード・アイボリー) | |
MCナイロン(導電・黒)[MC501CD R2] | MCナイロンの導電性を持たせたグレード材です。体積抵抗率は1~100Ω・mです。MCナイロンの性質上吸水性を持つため雨が当たる場所で使用する場合寸法変化に注意を要します。MCナイロン(帯電防止・黒)より高価です。 |
MCナイロン(帯電防止・黒)[MC501CD R6] | MCナイロンに導電性を持たせ帯電を防止したグレード材です。体積抵抗率は10~1000kΩ・mであり、MCナイロン(導電・黒)より抵抗が大きいです。MCナイロン(導電・黒)より安価です。MCナイロンの性質上吸水性を持つため雨が当たる場所で使用する場合寸法変化に注意を要します。 |
MCナイロン(耐候・黒灰) | MCナイロンに対候性を持たせたグレード材です。屋外使用時の劣化耐性が特徴です。耐候性には優れるがMCナイロンの性質上吸水性を持つため雨が当たる場所で使用する場合寸法変化に注意を要します。 |
ベークライト(紙・自然色) | 熱硬化性の積層材料。耐熱性・機械的強度に優れます。比較的安価な材質です。積層方向に対して力を垂直に受けるか水平に受けるかで材料の強度が異なる性質を持ちます。反りが発生しにくいが吸水率は高く、脆く耐衝撃性に劣ります。 |
ベークライト(紙・黒) | |
ベークライト(布・自然色) | ベークライトの積層母材を紙から布に置き換えた材質です。高強度で機械的性質に優れます。紙ベークライトより高価です。紙ベークライト同様に積層方向によって強度が異なる性質を持ちます。反りが発生しにくいが吸水率は高く、脆く耐衝撃性に劣ります。 |
ふっ素(スタンダード・白)[PTFE] | フッ素樹脂の一種です。耐熱性・耐薬品性・耐寒性・摺動性が非常に高いです。他の樹脂と比較して硬度が低く、バリが発生しやすいです。使用可能な温度域が広いが、温度による体積変化が大きく寸法安定性に劣ります。高温環境や化学薬品に触れる環境下での使用に適します。 |
超高分子量ポリエチレン(スタンダード・白) | 分子量が100万以上のポリエチレンです。低比重、耐摩耗性、衝撃吸収性、滑り特性が非常に高い特性を持ちます。PTFEより低価格。線膨張係数が大きく、寸法安定性が悪いです。バリが除去しにくく表面粗さが粗くなりやすい特徴を持ちます。 |
超高分子量ポリエチレン(導電・黒) | 超高分子量ポリエチレン(スタンダード・白)に導電性を持たせた材質です。低比重、耐摩耗性、衝撃吸収性、滑り特性が非常に高い特性を持ちます。線膨張係数が大きく、寸法安定性が悪いです。バリが除去しにくく表面粗さが粗くなりやすい特徴を持ちます。 |
ABS(スタンダード・自然色) | コストパフォーマンスの良い樹脂です。低コストで機械的強度と耐衝撃性に優れています。衝撃吸収性により耐衝撃性が特に高いです。切削性が優れ、接着加工も可能です。 |
PEEK(スタンダード・灰褐色) | 熱可塑性樹脂の中で最高レベルの耐熱性と機械的強度を持つ材質です。耐熱性・寸法安定性・耐薬品性・耐摩耗性・機械的強度の特性が非常に高いです。非常に高価な材質です。高温環境でもほとんどの酸・塩基・有機溶剤に対して耐性を持ちます。 |
PP(スタンダード・白) | 樹脂の中で最も軽量で安価な材質です。耐摩耗性・耐水性・耐薬品性・絶縁性に優れます。汎用樹脂の中では一番の耐熱性があります。硬質で引っ張り強さが強いです。薬品に強いため接着、印刷が難しく、耐候性が低く日光で劣化し、低温で脆化する特徴を持ちます。 |
ユニレート(スタンダード・茶) | PETを主原料にガラス短繊維、無機フィラー等を充填複合した材料です。ナイロン、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂板に比較して耐熱性、電気特性、強度、寸法安定性に優れます。吸水性、電気特性、加工性に優れます。耐摩耗性が低いです。 |
PPS(スタンダード・自然色) | スーパーエンジニアリングプラスチックの一種です。耐熱性・寸法安定性・耐薬品性・機械的強度・耐摩耗性に優れた材質です。200℃以下の環境でほとんどの薬品に耐性を持ちます。PEEKに近い耐熱性を持ち、価格はPEEKに比べ、低価格です。吸水性・熱膨張率が低く寸法安定性に優れます。 |
材質の特性 ※下記特性値は参考値であり保証値ではありません
材質 | 引張強さ (N/mm2) | 曲げ強さ (N/mm2) | 破断伸び % | ヤング率 (N/mm2) | ロックウェル硬さ | 比重 | 連続使用温度 ℃ |
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| 60~68 | 89~108 | 40~75 | 2988 | R118 | 1.41 | 95~100 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
| 96 | 110 | 30 | 3432 | R120 | 1.16 | 120 |
MCナイロン(導電・黒)[MC501CD R2] | 69 | 118 | 10 | 2500–2700 | R119 | 1.2 | 120 |
MCナイロン(帯電防止・黒)[MC501CD R6] | 75 | 118 | 7 | 2500–2700 | R117 | 1.23 | 120 |
MCナイロン(耐候・黒灰) | 83 | 110 | 40 | 3334 | R120 | 1.16 | 120 |
| 100~150 | 110~200 | 1.0-2.0 | 7600~9700 | M110±10 | 1.35 | 150~180 |
ベークライト(布・自然色) | 65~110 | 98~167 | 1.0-2.0 | 7600~9700 | M115±10 | 1.35 | 150~180 |
ふっ素(スタンダード・白)[PTFE] | 13.7~34.3 | – | 200~400 | 400~600 | R20 | 2.2 | 260 |
超高分子量ポリエチレン(スタンダード・白) | 21~45 | 22~26 | 300以上 | 500~826 | R50-56 | 0.94 | 80 |
超高分子量ポリエチレン(導電・黒) | 35 | 25 | 300以上 | 913 | R52-60 | 0.95 | 80 |
ABS(スタンダード・自然色) | 39~54 | 64~81 | 18 | 1900-2800 | R105~115 | 1.05 | 60~95 |
PEEK(スタンダード・灰褐色) | 98-116 | 170-175 | 20-40 | 4200-4345 | M100-120 | 1.32 | 250~260 |
PP(スタンダード・白) | 33-34 | 51 | 33 | 1400 | R126 | 0.91 | 100 |
ユニレート(スタンダード・茶) | 95~110(縦) / 55~65(横) | 190~220(縦) / 95~125(横) | 2.4(縦) / 1.9(横) | ー | R120 | 1.63~1.74 | 120 |
PPS(スタンダード・自然色) | 79-85 | 128-142 | 23-27 | 3300 | M95-100 | 1.35 | 220 |
ウレタン
材質の特徴
材質 | 特徴 |
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標準ウレタン (A90・エーテル系・自然色) | ショア硬度90(野球の硬球と同程度)のエーテル系標準ウレタンです。弾性・緩衝性を持ちます。エステル系と異なり容易に加水分解されないため水の存在下・高湿度環境での使用に適します。 |
標準ウレタン (A70・エステル系・自然色) | ショア硬度70(野球の軟球と同程度)のエステル系標準ウレタンです。弾性・緩衝性・衝撃吸収性を持ちます。水の存在下で加水分解を起こし、酸・塩基存在下で加水分解が加速されるため注意を要します。 |
標準ウレタン (A50・エステル系・自然色) | ショア硬度50(プラスチック消しゴムと同程度)のエステル系標準ウレタンです。弾性・緩衝性・衝撃吸収性を持ちます。水の存在下で加水分解を起こし、酸・塩基存在下で加水分解が加速されるため注意を要します。 |
材質の特性 ※下記特性値は参考値であり保証値ではありません
材質 | 引張強さ (N/mm2) | 曲げ強さ (N/mm2) | 破断伸び % | ヤング率 (N/mm2) | ロックウェル硬さ | 比重 | 連続使用温度 ℃ |
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| 29.7 | 20〜30 | 440 | 10〜20 | ー | 1.13 | 70 |
| 35.3 | 15〜25 | 650 | 5〜15 | ー | 1.2 | 70 |
| 31.8 | 10〜20 | 600 | 3〜10 | ー | 1.2 | 70 |
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